ゆりかごから墓場まで~from the cradle to the grave~
自分達のつくった製品がどのように生まれて、使われ、捨てられ、再生するのか。容器を製造する会社としての責任と配慮を持たないといけない。これは私が若い頃、技術者として製品の設計をしている時に先輩方から口酸っぱく言われた事です。
今の時代で言えば、環境問題はとても重要なテーマです。我々の製品は使い終わったらごみになります。フードロスも豊かな国では食べ物が余って捨てられている一方で、全く足りていない国があります。人々の健康を考えると、日本の様に高齢者の孤食や栄養バランスの問題もあれば、世界ではまだまだ十分な栄養が取れない方々もいます。
容器の役割とは?
環境や食や健康の課題を考える時、容器の役割とは一体何だろうといつも自問自答しています。お客様とお話をさせてもらう機会も多いですが、「イノベーションは容器から始まる」という言葉をよく耳にします。どんなに良い製品でも実際に手にするパッケージが一体になっていなければ伝わらないし、広がらないという意味だと考えています。
製品が生まれ、使われ、捨てられ、再生する全てのプロセスの中で、わたしたちは日々、品質と技術を進化させ、提供する必要があるのです。
最も重要なのは従業員の達成感
結局のところ行き着くのは「東洋製罐グループは何の為に存在するのか?」という問いです。
社会に貢献していくのは当然ですが、そのためには自分達の仲間が楽しく仕事をすることが重要です。自分たちの持っている製品や技術をどうやって社会の役に立てていけるか。ひとりひとりが自分に何ができるかを考える風土づくりが大事であり、アイデアや糸口は既に自分たちの中にあるのです。自分達の技術やアイデアに自信を持って「Inside Out」の考え方で世の中に出していくことで達成感が生まれます。
従業員ひとりひとりが未来を切り拓く。すべての一人を笑顔にする日まで。
東洋製罐グループはこれからも挑戦し続けます。
Profile
大塚 一男(おおつか いちお)
1983年(昭58)慶応義塾大学工学部機械工学科卒、東洋製罐入社。
2005年広島工場長、13年執行役員、15年常務執行役員、16年社長を経て18年から東洋製罐GHD社長。
1959年(昭34)11月24日生まれ、58歳。秋田県出身。